三重銀行と第三銀行はなぜ合併?三十三銀行誕生の真相と手続きを徹底解説
三重県内の金融勢力図を大きく塗り替えた三重銀行と第三銀行の経営統合。両行が一つになり「三十三銀行」として歩み始めて以降、地域金融の現場では店舗網の再編やデジタル化が着実に進展してきました。2026年現在、システム統合を経てサービス基盤が安定した今、改めて「なぜ両行は合併を選んだのか」「利用者の口座や通帳はどう変わったのか」に関心を持つ読者が増えています。
地方創生と人口減少という構造的課題に直面するなか、地域密着型金融の生き残りをかけたこの大型再編は、単なる2行の合流にとどまらず、地域経済全体に深い影響を与えています。本稿では、当時の公式発表や決算データ、現場の動向を紐解き、合併の深層から利用者が押さえるべき実務のポイントまでを詳細に解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:三重銀行と第三銀行は、地域経済の縮小と長引く低金利環境を打破し、強固な経営基盤を構築するために合併し「三十三銀行」を立ち上げました。
- 要点2:口座番号は原則そのまま維持され、旧通帳も順次繰越可能ですが、支店統合や店舗名変更に伴う振込先指定には注意が必要です。
- 要点3:最大手である百五銀行との2大勢力体制が確立し、事業承継支援や愛知・名古屋圏への営業展開など得意分野の住み分けが進んでいます。
【合併の真相】なぜ三重銀行と第三銀行は統合したのか?地銀再編の経緯と決定打
三重県四日市市に本店を置いていた地方銀行「三重銀行」と、松阪市を拠点とする第二地方銀行「第三銀行」が統合を発表したのは2017年のことでした。両行は2018年4月に共同持株会社である三十三フィナンシャルグループを設立して経営統合を果たし、その後2021年5月に正式合併して「三十三銀行」が誕生しました。
この地銀再編の経緯における最大の決定打は、地域における構造的な収益力の低下に対する危機感です。三重銀行 合併 理由の根底には、主に以下の3つの要因が存在していました。
- 人口減少と融資利ざやの縮小:三重県内の人口減少が進むなか、長期化する超低金利政策によって本業である預貸金ビジネスの収益性が圧迫されていたこと。
- 得意領域と営業基盤の相互補完:北勢地区を中心とする製造業・法人取引に強みを持つ三重銀行と、中南勢地区を中心にリテールや個人事業主取引に厚い地盤を持つ第三銀行が合流することで、県内全域をカバーする網羅的なネットワークが完成すること。
- 中京圏(愛知県・名古屋市場)への展開力強化:激しい競争が続く愛知県エリアにおいて、単独行では難しかった融資提案力や情報提供力を集約し、営業基盤を拡大すること。
当時の記者会見や公式統合資料でも、「地域の課題解決型金融グループとして持続的な価値を提供するためには、規模のスケールメリットを活かした経営資源の集中が不可欠」と強調されました。重複する投資コスト(特にIT・システム費用)を抑制しつつ、高度化する事業承継やM&A支援にリソースを集中させる戦略的な選択だったといえます。

【百五銀行 比較】三重県 地銀 シェアと勢力図の現在地
合併によって誕生した三十三銀行は、三重県内で圧倒的な首位を走り続けてきた「百五銀行」に次ぐ強大な第2勢力としての地位を固めました。両行がどのような特徴を持ち、どのようなシェア争いを繰り広げているのかを客観データで比較します。
| 比較項目 | 三十三銀行(旧 三重・第三) | 百五銀行(単独トップ) | 市場構造と評価 |
|---|---|---|---|
| 本店所在地 | 三重県四日市市 | 三重県津市 | 北勢の中核都市 vs 県庁所在地の構図 |
| 三重県 地銀 シェア(貸出金) | 約30%台半ば(2位グループを統合) | 約40%台半ば〜後半(首位独走) | 2行で県内貸出シェアの大半を占有 |
| 店舗展開の特徴 | 中南勢・北勢を網羅+愛知エリアへの積極攻勢 | 県内全域に強固な地盤+広域営業基盤 | 名古屋圏での競争が両行の収益の鍵 |
| 主な強み・得意領域 | 中堅・中小企業支援、事業承継、小回り力 | 大規模プロジェクト、自治体公金、財務健全性 | 地域の企業規模やニーズに応じた棲み分け |
このように、県内における預金・貸出金ともに百五銀行が首位を堅持しているものの、旧三重銀行と旧第三銀行が合流したことで、百五銀行に対抗しうる対抗軸が確立されました。利用者や地元企業にとっては、1強体制による選択肢の狭小化が防がれ、健全なサービス競争が維持されている点が大きな恩恵となっています。
【手続き完全ガイド】口座番号の変更・通帳切り替えとシステム統合の実態
合併に際して個人・法人ユーザーが最も懸念したのが、口座番号の変更や通帳の取り扱いです。ここでは、実務上の変更点と注意点を整理します。
1. 三重銀行 口座番号 変更の有無について
合併に伴い、三重銀行 口座番号 変更が全員に発生したわけではありません。原則として、既存の7桁の口座番号はそのまま引き継がれています。ただし、旧三重銀行と旧第三銀行の間で同一店番かつ同一口座番号が存在した極めて稀なケースに限り、個別案内による番号変更が行われました。一般的な給与受取や公共料金引き落としに関しては、自動的に新銀行へ読み替え処理が行われたため、利用者が大規模な変更届に追われる事態は回避されています。
2. 三十三銀行 通帳 切り替えの運用ルール
三十三銀行 通帳 切り替えについては、手元にある旧三重銀行・旧第三銀行の通帳が即座に使えなくなったわけではありません。旧通帳の記帳行がいっぱいになった段階で、ATMや窓口で「三十三銀行」デザインの新しい通帳へと自動または無償で繰り越しが行われる仕組みとなっています。なお、現在は三十三銀行 システム統合が完了しており、全店・全ATMで同一の共通システムが稼働しています。
3. キャッシュカードの利用継続
旧銀行名の入ったキャッシュカードは、現在もそのまま日常の出入金に利用可能です。有効期限の到来や再発行手続きの際に、順次三十三銀行ブランドのカードへと切り替えが進められています。

【実態検証】店舗統合・支店名の変更とATM手数料の使い勝手
合併後に最も目に見える変化となったのが、近接する重複店舗の統廃合と手数料体系の見直しです。
店舗内店舗(ブランチ・イン・ブランチ)方式による再編
合併直後、旧三重銀行と旧第三銀行の店舗が目と鼻の先にある地域では、店舗統合 支店名の整理が進められました。その際、利用者の利便性を極力損なわないよう採用されたのが「店舗内店舗方式」です。1つの建物の中に2つの支店が同居する形態を取ることで、支店名や店番号を変更することなく拠点をスリム化し、窓口業務の維持とコスト削減を両立させました。
三十三銀行 ATM 手数料と利便性の現状
システム統合完了に伴い、旧2行間のATM相互利用手数料は完全に一本化されました。三十三銀行の自行ATMであれば、平日日中(8:45〜18:00)の引き出し・預入れ手数料は無料です。また、セブン銀行、ローソン銀行、イーネットなどの提携コンビニATMや、イオン銀行との提携ネットワークも整えられており、利便性が確保されています。
一般に知られていない盲点とネットの誤解を徹底検証
ネット上のQ&AサイトやSNSでは、合併から年数が経過した今でも一部に誤解が見受けられます。代表的な誤認をファクトチェックします。
- 誤解1:「旧銀行名の振込先口座はすべてエラーになって届かない?」
→ 真相:金融機関コードは新設の「0160(三十三銀行)」に一本化されています。合併直後の経過措置期間(旧金融機関名・旧コードでの自動読替)は終了しているため、新たに振込や送金を依頼する場合は、金融機関名を「三十三銀行」と正しく指定する必要があります。 - 誤解2:「合併によって地元の支店窓口が完全に消滅した?」
→ 真相:実質的な拠点がゼロになったエリアは極めて限定的です。前述のブランチ・イン・ブランチ方式や移動店舗車、オンライン相談窓口の拡充により、対面接点の維持が図られています。

【プロの結論】地銀再編期における賢い銀行選びの判断基準
金融工学および地域社会学の観点から見ると、地方銀行の合併は「縮小するパイを奪い合う消耗戦から、地域価値を共創する持続可能モデルへの転換」を意味します。三十三銀行の誕生は、事業者に多様なファイナンス手法を提供し、地域経済の下支え役としての機能を高める結果をもたらしました。
三十三銀行の利用が向いている人・企業
- 愛知県・名古屋圏へ事業展開を狙う中小企業:旧三重銀行の中京ネットワークと旧第三銀行の地域密着力を兼ね備え、迅速な融資相談が可能。
- 事業承継やM&Aを検討中の経営者:専門コンサルティング部門が集約され、専門性の高い提案を受けやすい環境。
- 三重県の中南勢〜北勢を広く生活圏とする個人:県内全域で統一されたATM・支店ネットワークを活用できる。
慎重に検討・使い分けをすべきケース
- 全国規模での対面取引を重視するユーザー:メガバンクやゆうちょ銀行と比較すると県外拠点には限りがあるため、ネットバンキングの併用が必須。
- 特定の公金取扱や指定金融機関取引:自治体によっては百五銀行が指定金融機関となっている場合が多いため、納税や公的手続きの主口座は地域の指定状況を確認して使い分けるのが合理的です。
【三重 銀行 合併】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:旧三重銀行や旧第三銀行の通帳は、今でもそのまま使えますか?
A1:はい、現在もお手元の通帳でATM記帳や入出金が可能です。記帳面がいっぱいになった際に、ATMまたは窓口で自動的に三十三銀行の通帳へ切り替えが行われます。
Q2:他行から自分の口座へ振り込んでもらう際、銀行名は何を指定すればよいですか?
A2:金融機関名は必ず「三十三銀行(サンジュウサンギンコウ)」、金融機関コードは「0160」をご指定ください。支店名と口座番号は、お持ちの通帳・カードに記載されたものをそのまま入力します。
Q3:住宅ローンの金利や返済口座への影響はありましたか?
A3:合併による融資契約内容(適用金利や返済期日など)の不利益な変更はありません。旧銀行で契約した住宅ローンや各種融資は、そのままの条件で三十三銀行に引き継がれて継続されています。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
三重銀行と第三銀行の統合によって誕生した三十三銀行は、地域金融の効率化と高度なソリューション提供を両立させる地銀再編の代表例となりました。システム統合を経た現在、利用者が口座番号変更などの煩雑な手続きに悩まされる場面はほとんどありません。
ただし、新規振込時の銀行名指定(三十三銀行)や、店舗再編に伴う最寄り窓口の所在地確認など、基本的なルールの把握は依然として重要です。三重県トップの百五銀行とそれぞれの強みを比較しながら、自身のライフスタイルや事業規模に合わせて最適な金融サービスを賢く使い分けることが推奨されます。 (出典: 三重 銀行 合併(Yahoo!ニュース))